digital food for the mind

デジタルな世界にも心の糧を・・・music, artists, etc

テクノデリックの秀作

紙ジャケじゃなかったショックから立ち直ろうと、YMOのBGMとテクノデリックをATRACに変換してウォークマンスティックに流し込み、通勤途上で聞いてみた。テクノデリックはなかなかの秀作だと改めて思う。まあ、今からヘビーローテーションで聞くほどのアルバムではないが、やはり時代を越えて聞かせるだけのサウンドがある。特にエピローグは今個人的にお気に入りのケミカル・ブラザーズSurface to Airを吹き飛ばすだけでのインストゥルメンタル・ミュージックだ。どこか、暗闇に光りを指すような、あるいは日だまりにかかる影のような、そんな雰囲気のなかで、単調なしかもゆっくりとした機械音と鼓動のような規則的な音が重なる。胎盤で誕生を待つ新しい生命のようでもあるし、ベッドで死を静かに待つ老人のようでもある。喜びにも悲しみにも聞こえるこの微妙なサウンドは秀逸としか言いようがない。